Seminar Report
AIが変えたBefore & After
経営者が語る自社の物語
静岡グランシップで開催された「TECH BEAT Shizuoka 2026」のセミナーにて、AI活用によるイノベーション事例を語るパネルディスカッションが行われました。AGEphone Coworkを核にした音声AI活用の実践も紹介されています。
Overview
セッションのポイント
本セッションは、静岡グランシップで開催された「TECH BEAT Shizuoka 2026」内で行われた、約30分間のパネルディスカッションです。モデレーターを務めたアマゾン ウェブ サービス ジャパンの原田氏が、iZE株式会社の川邊氏、株式会社スカイシステムの加藤氏の2名をゲストに迎え、AIを活用したイノベーション事例について進行しました。
川邊氏は、クラウド電話サービス「iZEコール with AGEphone コワーク」において、リアルタイムAIと高精度文字起こし(AWSのサービスとClaudeを組み合わせた独自構成)を活用していると紹介。単にAIを導入するだけでは精度が出ず、周辺技術の作り込みこそがイノベーションであると強調しました。
加藤氏は、受託開発・自社パッケージ(生産管理・販売管理システム)へのAI活用を紹介。チャット型AIからAIエージェントへの移行により、開発工程への人手介入が減少し、新技術への取り組みハードルが大幅に低下したと述べました。
AI活用の取り組み
2社が実践する、AI活用の現在地
クラウド電話サービスと業務システム、それぞれの現場でAIをどう組み込み、どう育てているのか。2つの取り組みが紹介されました。
iZE株式会社 — 川邊氏
音声AI × 独自構成による高精度文字起こし
クラウド電話サービス「iZEコール with AGEphone コワーク」において、リアルタイムAIと高精度文字起こしを活用。AWSのサービスとClaudeを組み合わせた独自構成により、AIを導入するだけでは出せない精度を実現しています。複数AIのコスト管理をAWSに一元化することで、コスト超過の防止にもつなげています。
株式会社スカイシステム — 加藤氏
チャット型AIからAIエージェントへ
受託開発、および自社パッケージ(生産管理・販売管理システム)へのAI活用を推進。チャット型AIからAIエージェントへの移行により、開発工程への人手介入が減少し、新技術への取り組みハードルが大幅に低下したといいます。
Before & After
導入前後のビフォーアフター
AIは「入れれば終わり」ではないーー。2人の登壇者が実感した、部分最適の罠と、AIを育てることの重要性です。
部分最適の罠 — 加藤氏(スカイシステム)
「コーディング工程だけを効率化しても全体最適にはならない」という部分最適の罠を指摘。AIが作業している間、人間はただ待機するだけになってしまうなど、ツール導入だけでは解決しない組織変革の必要性を実感したと語りました。
AIは育てるもの — 川邊氏(iZE)
AIは入れるだけでは何もせず、手間暇かけて育てることで精度が上がると説明。「人を育てるのと同じ感覚」とたとえ、『古事記』序文に登場する四字熟語「稽古照今(けいこしょうこん)」を引用しました。「いにしえを稽(かんが)え、今に照らす」――過去の歴史や先人の教えを学び、現在の指針に活かすというこの言葉に、AIとは過去の失敗・成功を蓄積し新たな答えを導く道具だという自身の考えを重ねました。
Outlook
今後の展望
株式会社スカイシステム — 加藤氏
お客様業務を最適化するサポーターへ
自社業務効率化の継続に加え、生産管理・販売管理システムへのAI搭載により、お客様の業務を最適化するサポーターへと進化することを目指すと述べました。
iZE株式会社 — 川邊氏
音声認識コミュニケーションインテリジェンスという新市場
電話が世界共通のコミュニケーションプロトコルであることを強調し、音声AIを活用した「音声認識コミュニケーションインテリジェンス」という新市場の創造を目指すと語りました。
AIはもはや効率化だけのツールではなく事業変革のエンジンです。計画通りにはいかないものですが、動いた者だけが次の景色を見られます。とにかくやってみることが重要です。
